ちょっと通(これであなたも業界通)

このページは特殊諜報部隊が、たなかさんのサイトに掲載していただいたものが中心です。「ちょっと通」な気分になれるテレビ業界のお話をしています。このページに対するご意見・ご要望は、特殊諜報部隊まで。

  1. プロデューサーのお仕事
  2. タイトルバックについて
  3. 食堂で見かけた有名人
  4. スタッフロールの読み方
  5. 番組制作の基本手順1

1.プロデューサーのお仕事

日本語でいうと 製作者 という味も素っ気もないこの仕事。でも中身は濃いのです。

普通の会社でいうと 課長 ということになります。が、責任の度合いが違います。

テレビの番組にはどんな小さな枠のものでも、プロデューサーが存在します。

一つの番組ごとの単位で(30秒〜24時間なんでも)最高責任者になります。 ミスが許されない仕事です。

僕はプロデューサーだったわけではないので、詳しいことはわかりませんが、以下ドラマ以外の番組内での彼らの役割を述べます。

まず企画。制作スタッフは新番組やスペシャルのときなどに、企画会議を行います。

このときディレクターや構成作家が無い知恵を絞りながら、様々な企画を持ち寄ります。この中から実際に使えそうなものをピックアップするのがプロデューサーの役目です。

時にはプロデューサー本人が企画を立てたりします。でも、プロデューサーの上にも偉い人がいるので、企画会議を通ったからといってかならず番組になるわけではありません。

ここを通す力こそがプロデューサーの優劣を決すると言っていいでしょう。 (ここまではスポンサーの話は全く無視していますが、彼らをよいしょするのもプロデューサーの仕事です。)

番組には 予算 があります。

1本あたり(30分)で20万(スタッフやタレントさんのギャラも含めてですよ!)などというシビアなものもあります。ドラマや人気パラエティーでは2桁上の予算があります。

機材やスタジオ、起用するタレントの人選、カメラマン音声、効果、照明など技術スタッフ、構成作家、脚本家、演出家、ディレクターなどの質を予算内で、各番組にあわせて集めます。(テレビで使われるスタジオ及びセット、その他周辺機器も、ただではありません。)

最も効果的に人とお金と質の3要素をしっかり配分できる人でなければつとまりません。 実はこここそがプロデューサーの最も重要かつおいしい部分でもあります。

そして大ヒット作を1個でも作り出せばあとはウハウハです。ファミリー作って好き勝手できます。 有名プロデューサーの出来上がり。だけどここに大きな問題が潜んでもいます。

詳しくは書けませんが、フジのS氏や、石井H子の事件を参照してください。

とにかくお金や女がらみで消えていった人は山ほどいます。でもそれより多くの人間がヒット作を1本も手がけることができないまま、出世もできずにリストラされたりします。 かいつまんで書きましたが、プロデューサーのお仕事は、もっともっと大変で、そしてとてもおもしろいものです。

余談ですが、報道のセクションにもプロデューサーはいます。彼らは制作とは違って生の情報を秒刻みで追っているわけで、体力がとても重要なファクターになります。僕は制作スタッフなので、実感したわけではありませんが、彼らはとてもタフです。(ちなみに、僕が某テレビ局をやめたのは、この 体力 の無さに原因がありました。)

みんなテレビが好きで人間が好きだからこの仕事をしています。これからもかれらを優しく厳しく見守りましょう。

○参考にしてほしい書物・・・金魂巻(テレビプロデューサー対映画監督の項)

最後にディレクターとプロデューサーの違いを端的に述べておきます。

○ディレクター
基本的に平社員、もしくは外注。
予算や大きな番組の主導権が無い。
スタジオ、ロケに関わらず、どの現場にも必ずいる。
仕事の内容は中間管理職(カメラマン、作家、タレントなどと現場でうまくコミュニケートし視聴者におもしろく見せる。)
給料は少し高い(残業すれば)
○プロデューサー
お金を握っている
手柄はすべて自分のもの
実は番組にとっての最初の視聴者。(テレビにも試写がある)
給料は民放であればやたらくそ高い。
人事権がある。   

 
付記「プロデューサーとディレクターの最もわかりやすい違い」

プロデューサーはネクタイをしていますが、ディレクターはノーネクタイです。

ま、見た目が違うってことですね。(現役時代、私がスーツを着たのは二回だけ

都知事選挙の応援と皇太子ご成婚パレードのときでした。さすがにジーパン

ではまずいですもんね。)

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2.タイトルバックについて

タイトルバックは主にディレクターと編集マンの共同作業になります。 これはドラマに限らないものです。

僕の場合でいきますと、完パケ(完全パッケージの略)前の編集作業でタイトルバック用の映像、音声を作りました。

膨大な映像(30分×50本)の中から30秒程度のものを使って、編集マンの客観的判断を参考に作ります。

10分の1秒単位で映像をつないで、お金があればCGや特殊効果(デジタル・ビデオ・エフェクト、略してDVE)を使います。たくさんの映像の中からピックアップするので、簡単にちょちょいのちょいとはいきません。

とにかく映像センスのないひとには説明しても無駄なので、ディレクターの独断で作ってしまいます。

番組宣伝がらみや事前の放送予告も、原則ディレクターと編集マンの仕事になります。そこに番組広報の方の注文が結構かかります。

またザ・テレビジョンなどの番組情報誌に取り上げられると、注目されますので未完成の番組を見ていただくことも多いです。 新聞のテレビ欄の見出しを考えるのもディレクターの仕事です。

ちなみにプロデューサーは直接関係がありません。「いくつもの番組を手がけているんだ。一つ一つに時間を作って、意見を述べる余裕など無い!」 ということが多いです。

でも、ここでもプロデューサーには最終決定権があるので、土壇場にきてNGを出されることがあります。

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3.食堂で見かけた有名人

テレビ局に勤めたら有名人と会う機会が多い。でも、クールにお付き合いしなければならない。

有名人はビジネスの相手。 よいしょもするけど、番組の質を保つために首を切ることだってある。

逆に出演者から嫌われてしまい、担当からはずされるディレクターもいる。お互いの力量や才能をぶつけ合う「強敵」が有名人とディレクターなのです。間違ってもサインを求めたりしてはいけません。

と、ここまでは一般論&理想の話。有名人を見かけたら(直接番組に関係ないとき)ドキドキして「本物だー!!」と心の中で叫び、素直に喜んでしまう。ディレクターも一般人と同じくミーハーなのです。 (あくまでも自分とその同僚の反応からの判断ですが・・・)

仕事(自分およびその周辺の担当番組)以外で有名人に遭遇する頻度が最も高い場所・・それが局内の「食堂&喫茶室」なのです。

テレビ局の通路は案外狭いことが多く、中も迷路の様になっていて(防犯上の理由から・・らしい)局員でも迷子になったりします。 私が以前勤めていた某テレビ局は、とても広い上に建物が4棟に分かれていて、クーデター等深刻なケースを想定した設計で迷路の中の迷路になってました。4年勤めてもエレベーターを間違ってしまうほど。

でも、食堂が3ヶ所(それ以外に役員専用食堂も存在するらしい)、喫茶室が2ヶ所あって快適。

収録や打ち合わせに来ている有名人も、お弁当より温かい食事と飲み物が欲しいらしく、局内食堂を利用することが多いようです。 基本的に一般人が入ることが無いので、のんきに(しかもスッピンで)ラーメンすすってたりします。

はじめて(局内で)見かけた有名人は、荻野目洋子さんでした。ドラマ&歌番組にひっぱりだこだったときです。

研修中に食堂で至近距離で見てしまい、同僚とともに大人数で覗き見て、後で怒られました(上司に)。思ったより可愛くて小さかったのを覚えています。

(テレビは人物を実際より大きく見せてしまいます。横にも広がるので本人に会っても気づかないことが多いです。)

喫茶室で当時の人気アイドル(藤谷美紀さん)が、斜め前方でアイスコーヒーを飲んでいたときは、友人5人で使用済みストローをめぐって争奪戦を展開。 結局もたもたしているうちにさっさと片づけられて、私たちの目論見はあえなく挫折しました。(1時間近く迷っていた)

以下、食堂&喫茶室で見かけた有名人を列挙します。

田中好子さん (最もきれいな女優さん。見とれてしまった。上品な美人)

手塚理美さん (最もきれいだと思った女優さん。結婚直後。)

石田ひかりさん(目の前にいたのに気づかなかった。普通の女子大生。地味な印象。メークすると別人になるのかな。 芸能人っぽいところがなく逆に好感がもてた)

つみきみほさん(実物の方が絶対良い。彼女を誤解している人に見せたい)

原田知世さん (静か。私の周囲にファンが多く、仕事せずに収録現場を見にいった輩が後を絶たなかった)

真野響子さん (仕事でご一緒しました。二度と会いたくない女優ナンバー1)

村上弘明さん (背が高〜い、かっちょいいー。女の子だったら一発ダウン間違いなし。時代劇の衣装のまま450円の 定食食べてた)

KAN さん (愛は勝つ大ヒットの一年後。ふつうのあんちゃん。視線をあわせたら怖い顔をされた。目つき悪いぞ!!)

小林 薫さん (この方もでかかった。渋い。とっても渋い。とにかく渋い)

渡辺裕之さん (思ってたより小さい。でもいい体してます。黒い肌は本物)

鈴木大地さん (金メダリストは一見好青年風。何を言いたいかは想像して下さい)

羽生善治さん (結婚前。当時の将棋名人・竜王。美味しそうにラーメンを食べている姿が印象的。 天才特有のわがままなど全くない)

リストアップしたくてもできない人が多いので、この程度にしておきます。あくまで私個人の感想ですから、誹謗中傷にあたる部分があったらお知らせ下さい。

最後に説明不要の怖い人を入れときます。

その名は「的場浩司」普段からあの目つきは危なすぎるぞ!!

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4.スタッフロールの読み方

あなたはドラマを見ているとき、俳優さんや女優さんの名前をチェックしてますか?

オープニングで解ることもあれば、エンディングでやっと解ることもある。誰が何の役で出演しているか、映画の場合も同じですが最も気になるところですよね。その番組を愛していればいるほど、最後の最後まで(次回予告まで)見たいものです。

が、それだけではそのドラマや番組の半分しかわかりません。

そこで重要なのが「スタッフ・ロール」なのです。(ロールとは上から下へ動いていく文字情報のこと)「踊る大捜査線」をテキストにして、スタッフロールの読み方を私なりの手法で伝授いたします。

スタッフとは役者さんや主題歌、脚本家、作曲家など以外の制作担当者のことです。

スタッフのドンはプロデューサーです。次がディレクターあるいは演出家。逆に最も扱いが悪いのはアルバイトでしょう。そのちょっと上に、みなさんご存知「AD」さんがいます。(ADはAssistant Directorの略。) 扱いが悪いと言っても、それはあくまで画面上のこと。現場は和気あいあいだったりします。

それでは誰がどんな仕事をしているのか、独断と偏見プラス1パーセントの経験を駆使して列挙します。

プロデューサーについては先述したとおりです。ディレクターは後日詳しくお知らせします。

技術(TD・・・Technical Directorともいう)

技術スタッフの総責任者でスイッチャーを兼ねることが多い。技術スタッフのまとめ役でありその指揮をとる。

撮影(カメラ)

「踊る〜」の場合チーフカメラマンを指しているようだ。カメラマンのトップ。映像センス、機動性が大事。何人も  のカメラマンにディレクターおよびTDの意図をしっかり伝えるのがお仕事。体力と忍耐力が必須アイテム。

専門職のようで、そうでもないことがある。

照明

これもチーフのことでしょう。LD(Light Director)と同じ。ドラマの場面、場面にあわせた照明設計とその操作を担当する。副調整室でのリモート操作もやる。スタジオ制作のときは照明が真っ先に設定を決める。

(そのため立ち位置が重要なファクターになる。バミるのはそのため。)

専門職です。(ここからカメラマンを目指す人もいる。)

音声

ミキサーということもあるがほとんど聞かない。必要な音声をしっかりとらえるため、マイクアレンジ&ミキシングをする。こちらもスタジオ収録の際には副調整室で音声に関する指示を出す。専門職。後述の音響効果の担当者とのコンビが音を決める。

映像

VE(Video Engineer)ともよばれる。カメラがとらえた映像信号を調整する。みなさんのテレビに良質な映像を送るため、その映像の状態をきれいに維持する。ロケ&スタジオで全作業を中断させることもできる。送信できなければ放送になりませんからね。

*特にロケでは照明担当者が兼務することも多いようです。

録画

これは少しわかりにくいです。たぶんスタジオ収録のときD3あるいは1インチVTRへの録画を担当していると思われます。これが後に編集作業をするとき、とても重要になります。(タイムコードはこのとき入る。)

1インチVTRは過去の遺物らしいです。なお民放ではD2形式を使っているそうです。

編集

編集のオペレート&ディレクターとの冷静な話し合いをしている人々。「オフライン編集」を担当する。自由につなぎ自由にプレビューできる上に、失敗したらすぐにやり直せる。けれど編集室に閉じこめられるのは、かなり厳しい。個人的には一番楽しい作業。ディレクターとのコンビネーションが最も求められる。(青島君&室井さんのように)卓越した映像美学を持っているはず。(^o^)

VTR編集

上の「編集」とは趣が全然違います。オフラインでつながったテープをもとに業務用D3テープ、あるいは1インチテープに最終的に一本化する作業を担当します。「ライン編集」と表現されることもあり。

*こちらも「1インチテープ」の出番はもうないらしいです。

これは失敗して、すぐにやり直せるものではないので、地味ですが大変なお仕事です。通常「編集」さんも指示を出します。メカに強いのがこの人達です。

タイトル編集

「タイトルバック・・・」を参照して下さい。これも「編集」さんと同じ人が担当していたりします。

選曲

オリジナルサントラからはもちろん、他のCD&レコードから、ディレクターの演出意図や映像とのシンクロを考えて、すばやく曲選びをするスペシャリスト。一にセンス二にセンス三四がなくて五にセンス。とにかくセンスのいいひとたちです。

(オリジナル6?テープを持っていたりする。商売できるような高品質だが、再生する機械を持っていないひとがほとんどだから無理かな?)

音楽の専門家。オーソリティーといっても過言ではないです。

音響効果

音効さん、と略してよばれたりします。サントラ及び選曲された音源、各種効果音などを場面ごとのつながりを考えて、映像とうまくシンクロさせて音をつける。音声、選曲、音響効果を兼務する人もいます。

技術スタッフだけでこんなに長いですから、美術以降の説明はここではしません。まあ見れば分かる範囲ではないでしょうか?

私も細かくは知らないジャンルなので、もう少し調べてから書きます。尚、参考にしたスタッフロールは「踊る大捜査線」第1話のものです。他の番組とは違っているかもしれませんので悪しからず。

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5.番組制作の基本手順1

「テレビ番組ってどやって作るんだろう?」これはテレビ局にいるヒトでもよくわからない、やっかいな疑問です。 実際、何から説明して良いやら・・・こっちもよくわかっていなかったりします。(ex.サッカーの「オフサイド」を説明するとき)

ま、とにかくこの疑問について私なりにご説明いたしましょう。

これから説明していく前に、これだけは押さえたい基本事項を簡潔に述べていきます。 CM、自局番組の宣伝(番宣)以外はすべてが「番組」です。新聞のテレビ欄で確認できるものはすべてが「番組」です。

「番組」は大きく分けて二種類あります。

それが「報道」と「制作」。どのテレビ局でもあまり仲は良くないです。(特にディレクター同志はいろいろあります)

「制作」にもドラマや歌番組、バラエティーといった花形からこども番組や健康、料理などの地味で目立たないものまで、様々な種類があります。私は後者だったので「趣味・実用」番組を作っていく過程を一つずつ追っていきます。

企画

企画は主にディレクターの仕事。

放送の枠にあったわかりやすくて新鮮なネタが必要です。これが出来ないなら「現場」には不必要な人間になってしまいます。 さらに、企画は誰でも 出せることになっているので、記者やアナウンサー、カメラマンにも出し抜かれたりして、プロデューサーから肩を揉まれ 「ちゃんとやってる?○○ちゃん」とプレッシャーをかけられてしまいます。

構成作家は特別な立場の方々でフツーの番組にはいないことが多いです。

「漆器の扱い方」で決まったとして次に進みます。

ここで決まったのは企画会議に提出する題名だけ。

会議にかけるには「裏付け」が大事なんですが、事後報告でよいことも多々あります。

ただ、先輩からの厳しいダメだしがあるので、せめて(嘘でもいいから)B5版一枚くらいは書きましょう。

(企画に対する先輩からの言葉の中には、で、何をしたいの?」という恐ろしい切り札がありました。二度と聞きたくない言葉です。)

書いたらいよいよ会議です。

一番サボりたくなる時ですが、通るか通らないかはここでのパフォーマンスで決まってしまうので、絶対出席せねばなりません。(ちなみに私は出席率65%という最低人間でした。宿題せずに登校するときの気分といっしょ・・・)

仮に通ったとしてまたまた次へ。いよいよお仕事開始です。

★企画の作成、説明のポイント

「放送日時」「対象(視聴者層)」「放送範囲」「タイトル」「企画のねらいと構成」「出演者・取材先」「予算」「形式」

●なお、このコーナーのつづきが「ディレクターの部屋」になっています。将来的にはページを統合します。

 

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